ハスキーボイスは作れる

ハスキーボイスとは


ハスキーボイスとはしゃがれ声やかすれ声のことです。
ほとんどの人は後天的であり、声門閉鎖がきちんと閉じないがために息が漏れている声です。

ハスキーボイス



事故、病気、加齢、酷使、無茶……。
これらの原因により喉が弱っている状態、軽度の障害を抱えているともいえます。
悪声といえば悪声ですが、耳障りであるということが必ずしも悪いとは限りません。
四六時中隣で喋られると鬱陶しいかもですが、歌声として聴くぶんには個性的で魅力的なのです。
ハスキーボイスになりたくて喉をわざと痛めつけるというケースも少なくないようです。

ハスキーボイス習得法(喉の潰し方)


・海に向かって叫ぶ
・枕に顔を押し当てて叫ぶ
・ウォッカでうがいをする
・食中毒になって吐き続ける
・自分で自分の首を絞める
・喉にチョップする

これらの経験を経て“運が良ければ”渋いハスキーボイスになれるようです。
ただ、声質的に上手くいった場合でも声帯は確実に傷ついています。
声量やスタミナが落ちているかもしれませんし、音域が狭くなったりピッチが不安定になることもあると思います。

劣化した声帯は元には戻りません。
無理くり手に入れたハスキーボイスで歌い続けるためには、ナーバスな声帯と上手く付き合っていかなければならないのです。


秦基博/アイ



スターダスト・レビュー/木蘭の涙~acoustic~



Aimer/カタオモイ




ハスキーボイスの作り方


私はギャンブルに向いてないタイプなので、健康的な方法でハスキーボイスを出しています。
声門閉鎖を「適度」に緩めてハスキーボイサーの喉をエミュレート(模倣)しているのです。

A.徳永英明/壊れかけのRadio(息漏れ少)



B.徳永英明/壊れかけのRadio(息漏れ中)



C.徳永英明/壊れかけのRadio(息漏れ多)



喉をしっかりと開いた状態でそのまま声を出すと、息漏れが酷くて歌えないはずです。
頑張って声門を閉鎖して歌うとAのようになるはずです。

関連記事:「裏声閉鎖と地声閉鎖

その状態から少しずつ閉鎖を緩めて「B」や「C」を作ります。
個人的にはエイリアンの口の中から出た小さな口で発声している感覚です。
呼気量のわりに音圧が出ないので、歌っていてもどかしい感じがします。

適度に抜けた「声の芯」が「独特の響き」になる。

ハスキー系の息漏れ発声は「喉が悪い人の発声」であり「喉に悪い発声」でもあります。
練習する人は声帯の乾燥に気をつけて、水分を小まめに取ってください。

以上の説明でそれっぽく歌えない人は……。

【デフォの声門閉鎖が強すぎて緩められない人】


脱力が足りません。心の底からため息をついてみてください。
ため息に声を乗せて、その感覚のまま発声することに慣れてください。

関連記事:「ファルセットが出せない人

【声門閉鎖を緩めると声にならない人】


閉鎖を緩める=喉の筋肉を緩める、と身体や脳が紐付けされている可能性があります。
わかり難く説明すると、内・外喉頭筋群のコントロールが未熟な状態です。

関連記事:「声帯を引く方向(喉を開く方向)

ハスキー系の歌手は何らかの理由で声門閉鎖がきちんと閉じないだけで、喉の筋肉群は正常に機能している場合が多いです。
声門は緩んでいますが声帯自体はしっかりと伸展しているので、個性的な声や魅力的な響きが出せているわけです。

ノーチェスト天龍



これは簡単だと思いますが、このままでは歌に使えません。
ハスキーなチェストボイスでなければ天龍源一郎さんの雰囲気も出ません。
声門閉鎖の感覚はそのままに、喉仏を前下に引っ張って声帯にテンションを与えてください。

ライトチェスト天龍



これができたらもう少しです。
声門閉鎖の感覚はそのままに、喉仏を後にも引いてさらにテンションを上げてください。
音程を上げたり呼気を強めても、声帯同士は付かず離れずの距離を保ってください。

たけしのモノマネをする天龍



ここまでできたら「B」も「C」も簡単に歌えるはずです。
ハスキーボイスに必要な力加減はすでに身についていると思います。
これでできない場合は、コメント欄に質問するかレッスンの受講を検討してみてください。

ちなみにハスキーボイスとシベリアンハスキーの「husky」はスペルは同じでも語源と意味が異なるそうです。
声質――語源「トウモロコシの皮」。意味「からからのしゃがれ声」。
犬種――語源「エスキモー」。意味「たくましくて、頑丈な」。

たくましいしゃがれ声を健康的に出したければ、地道に筋肉やテクニックを磨きましょう。
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