発声では解決できない環境問題

マイク、スピーカー、音響器材、音響設備。
それぞれに品質や特性の違いがあり、扱う人材にも性格や熟練度の違いがあります。
カラオケルーム、スタジオ、ライブステージ、コンサートホール……。

なんだか今日は調子が悪いな

それは本当でしょうか。本当にあなたに原因があるのでしょうか。
場慣れしているプロ歌手ならまだしも、平均的な素人であればカラオケの部屋が変わっただけで……。
いいえ、設定が少し変わっただけでも「いつも通り」に歌えなくなる場合があります。
声量はいまいちだけど、耳が良い人にありがちな罠です。

例えば「低中音を抑えて高音が抜けるような音響設定」。
カラオケルームでは珍しくない罠(セッティング)ですが、環境の変化に気づかずにいつも通りに歌うと……。

あれ? 声がスカスカ?

画面上の設定変更では効果なし。マイクやスピーカーには「問題はなさそう」です。
そこで原因が自分にあると思い込んでしまうと、いつもよりも地声を持ち上げたり無駄に力むことになります。
喉の調子が本当に悪かったのかもしれませんが、もしかすると「お客様側の努力」では解決しないケースかもしれません。
どちらにしても数曲歌っているうちに喉の調子は本当に悪くなってしまいます。

マイクを通した声
スピーカーから出る声

それがいつもと違うように聴こえた。
しかしそれは「あなたの声」なんでしょうか。
専門知識をあれこれと調べるより、マイクを切って歌ってみてください。
いつも通りに歌えたなら、環境のせいだと思います。

まさかの話ですが「いつも通り」が「マイクを通した声」になっていませんよね?

基礎練習期や成長期は特に慎重になってください。
ヒトカラならBGMを下げて、マイクを使わずに練習しましょう。
タカラなら「いつもと違って当たり前」と割り切って楽しく歌いましょう。

関連記事:「カラオケはボイトレに不向き?
関連記事:「エフェクト(音響効果)を切ろう
関連記事