筋トレと実戦

筋トレだけでは試合に勝てません。
極端な発声練習だけを続けても歌は上手くなりません。
弓場徹さんや武田梵声さんのサンプル音源は「喉を鍛える(整える)ための発声」だと思います。
そのまま歌声として使える声でもなければ、成長過程の声でもないはずです。
失礼ですがフースラー系の人って意識は高いけど、歌唱力が低い人が多いような気がします。

俺はアンザッツやってるから今は下手でも仕方がない!
いつか、喉が完全に覚醒すれば……!

どうにもなりません。歌は下手なままです。
自分の可能性を信じることは大切ですが、誇大妄想には気をつけてください。
教祖さまはロックやポップスを歌っていましたか? あの個性的なハイトーンで違和感なく歌えると思いますか?
弓場さんがオペラなら武田さんが浪曲でしょうか。
自分の専攻に声が特化するのは当然だと思うので、ロックやポップスに流用するならそれぞれの声に使われているいくつかの要素を組み替えていく必要があるでしょう。
テキストにそこまでの説明がなければ、耳を頼りに自分でやらなければなりません。
複数の要素を正しく組み合わせて、自分の目指す声質・歌唱スタイルを追求しましょう。

七つの奇声で喉を鍛えて、発声筋のバランスを整える。
スタートラインはすべてのアンザッツを同時に使うことです。
天然の歌ウマさんたちが意識せずに初めからできていることでもあります。
YUBAやアンザッツやSLSは強者の調整法あるいは弱者の救済法です。
それぞれが不完全なので本当の発声弱者は救えませんし、何十年続けても生まれながらの強者には敵いません。
弱者が強者になるためには? 中途半端な天然ミックスを圧倒するためには?
もうお分かりですね。ひょっとこ顔で裏声出したり、半笑いでヘロヘロミックス出してちゃダメなのです。

ミックスボイスは一時的な現象にすぎません。
科学的なメソッドは現実的な幻想かもしれません。
ちゃんと「おうた」の練習をしましょう。



ついでに【吸気発声】について

吸気発声……息を吸いながら声を出すこと。

ビンキダブダで合ってますかね?
呼気の地声と吸気の裏声を交互に出して声の分離を促す、みたいな目的でやっている人がいるかもしれませんが……。
引き笑いは喉締めの傾向です。吸って出した裏声はたいてい喉締めの裏声です。
アクビ喉とはおよそ逆ベクトル……口先(鼻先)発声を習得したい人には向いている練習法だと思います。
喉を開いたままだと少し危険なので、声量を落として慎重に試してください。
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