悪質なミックスボイスに注意!

巷にあふれる微妙なミックスボイスの一例。
何らかの意図があって「あえて」使っている場合は問題ありません。


【志村ミックス】厄介度:★★★★★


喉締め発声のまま「表」と「裏」のバランスが取れてしまった状態。
耳障りだが一応高音は出せる。地声感を入れるほどにキモさが増す。
志村ミックスを常用していると次第に聴覚に異常が出てくるらしく、

稲葉浩志も志村! アクセル・ローズも志村!

みたいな妄言を吐いて「自分の志村声」を正当化しがち。
ボイストレーナーにも多いので感染力が高い。最凶最悪のミックスボイス。
矯正するには本人の自覚と問題意識が何より大切。努力は二の次。

【鼻声ミックス】厄介度:★★★★


志村ミックスの「表」がちょっと弱いタイプ。
志村声よりはマシなキモさだが、マシだからといって矯正できるとは限らない。
キモさが薄れているぶん問題を自覚しにくい。

【小声ミックス】厄介度:★★


裏声を喉締めで緩く閉鎖することにより、小声であればミックスボイスっぽく聴こえている状態。
声量を上げると奇声になってしまうので、カラオケやバンドでは使い物にならない無意味な発声法。
本人は自覚しているはずなので、志村ミックスや鼻声ミックスに比べればマシ。


悪質なミックスボイスの共通点


共通点は「上擦った声」であり、主な構成要素は「喉締め」と「鼻声」と「口先発声」です。
見分ける方法は意外と簡単で、歌が下手(微妙)なのに高音が出ていたら何がしかの「悪質ミックスボイス」が疑われます。

喉を開く意識がなくて「ミックスボイスはコツで出せた」とか思っている人は特に怪しいです。
重症な場合はそれで歌ってきた歳月+αが、そっくりそのまま矯正期間の長さとなります。
正しい地声と正しい裏声をきちんと分けるまで声質は一向に改善しません。

悪質なミックスボイスの習熟はハンディキャップの強化に等しく、無駄というより自傷に等しい努力です。
現時点ではどうやっても高音が出ない人の方がさっさと上手くなれます。


【張り上げミックス、ハイラリミックス、息漏れミックス】厄介度:-


喉がある程度開けているのなら、即悪質とは判断できない状態。
才能タイプや個性派の特徴ともいえるので、矯正しない方が良い場合が多い。
安易にネイネイとかニンニンとかやってしまうと高確率で厄介度が上がる。

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