残念な発声

喉締め発声でしたか……残念です。
精密採点で90点を超えていたのですが……残念です。
ミックスボイスだと思っていたのですが……残念です。
高音が楽に出せるようになったと思ったのですが……残念です。

残念……期待や希望のようにならず心残りなこと。

語句の選択ミスでなければ、指摘したこちらが「残念」です。
心の底から「危なかった」と思ってください。無理にでもそう思い込んでください。
間違った歌い方や残念な発声に一切の未練を残さないでください。

志村声や鼻声等の粘着要素(安易な方法)は心の隙間と強く癒着します。
マジです。冗談のような本当の話です。

心の隙間……慢心、油断、焦燥、怠惰、早く上達したい、簡単にできるコツを知りたい。

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プロの歌手や天然の歌ウマさんたちは、小さな頃からずっと無意識に「正解」を選び続けた人たちです。
歌の神様に導かれているようなものなので、日常発声がアンザッツでありボイストレーニングです。
簡単なコツだけで正しい高音を出せる人は「神に選ばれし者」なのです。

では神様に選ばれなかった人たちが「歌が上手くなりたい」というのは?
どの段階から何を始めるのですか? 正解と不正解を自分で判断できるのですか?
知識も経験もないのに、宝石と石ころをどうやって見分けるのですか?

磨けば光りますよ。泥団子だって。

困難極まりない、悪魔がたじろぐナイトメアモード。
歌ヘタさんが歌ウマを目指すのは、天命に逆らうようなものです。
何気ない習慣や今までの生き様が、そっくりそのまま敵方に回ります。

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すべてを操っているのは神経。
“神の経絡”を辿れば、そこに歌の神様がいるはずです。

あなたの運命は「歌ヘタ」です。
これ以上私に逆らうと……心を病むことになりますよ。



コツをつかんだ!

と思ったときこそ歌声を聴かせてください。
その“コツ”が馴染んだ頃には面倒臭いことになっている場合があります。
まずは余裕のある音域で練習すべき、とは何度も書いていますが、
楽に歌える=正しい発声、なんて私は一言も書いていません。

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然るべき筋肉を収縮させるので、高音発声はある程度苦しいのが当たり前です。
何かのキッカケで急に楽になったのなら、むしろ間違っている……。
神の罠にハマっている可能性が高いのです。

楽ばかりしようとするな!

喉は消耗品なのに、発声をなめている人があまりに多いです。
近道を探し続けて遠回りばかりしている。迷宮の行き止まりで空を見上げている。地下牢の片隅で高笑いしている。
状態によっては後戻りできないこともあります。気づいたときには手遅れです。

神様が決めた運命に立ち向かうつもりなら、
悪魔のささやきに耳を傾けた方が良いと思います。

こっち こっち
そっちじゃなくて こっち
こっちだってば あーあ……残念です。
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