裏声最高音の広げ方

Q.地声でhiA、裏声だとhihiCまで出るんですが、ボクの音域は広いほうなんですか?
 調子がいいとhihiEまで出ます。オク下ではないです。

Yahoo!知恵袋とかで見かけますよね。
これ系の質問に答えてあげる人って余程暇なのかな、って思います。

肝心の「裏声」が間違っていたら逆効果です。
以下の関連記事に目を通しておいてください。

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それでは「裏声を間違えにくい」練習法を紹介します。

裏声ハイトーン



裏声ハイトーン(ハイテンポ)



チェストが入りづらいフレーズを選んでいます。
キーは下げても大丈夫ですがブレスの位置を増やさないでださい。
呼気を減らした状態で最高音を発声することに意味があるのです。

用いる母音は「ア」です。
ハ←☆★☆☆☆→ホ ★の位置くらいの「ア」です。
口をすぼめるのはアウト。最高音だけ声量が上がりすぎるのもアウト。
ヘッドボイスの練習ではないので、声の響きが前に出るのもアウトです。

微妙にアウト→明らかにアウト



セーフの音源と似たような感じになるように歌ってみてください。
録音して聴き比べて、ソフトで波形を調べてみるのも良いと思います。
正しい裏声ならば誰でも似たような感じになるはずです。
そこには地声(個性)の入り込む余地がほとんどないからです。

中途半端に地声が入ってしまう人は「裏声」も「地声」も中途半端な状態かもしれないので、
まずは正しいチェストボイスの項目を参考にしてください。

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チェストボイスの純度を上げなければ、クリアな裏声は手に入らないと思います。
戦士と天使。男と女。大人と子供。オンとオフの切り替えです。

個人的には裏声の最高音を広げることにあまり意味はないと思っています。
禅問答みたいな話ですけど、裏声ばかり出していても裏声の最高音は変わらないからです。

とりあえずはhiD(D5)が出ていれば充分だと思います。hiC(C5)でも別に構いません。
逆に喉締めの裏声でhihiC(C6)とかまで拡張してしまった人は……あとあと苦労するかもしれません。

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