正しいチェストボイス(女性版)
- CATEGORYボイストレーニング
女性にとっての正しいチェストボイス
多くの女性は話し声がミドル音域なので、鎖骨や胸が響く錯覚が起こりにくいと思います。
そしてプロアマ問わずほとんどの女性はエッジが細かくて上に飛んでいます。
要するに裏声閉鎖。張り上げてもガナリ上げても基本的には裏声寄りの響きになっている人が多いです。
関連記事:「裏声閉鎖と地声閉鎖」
A.ちあきなおみ/喝采(ノーチェスト)
B.ちあきなおみ/喝采(チェストボイス)
普通の女性が上手に歌おうとすればAになります。……というかBはありえないでしょう。
男女を問いませんが、脱力しただけで自然とチェストが入るのは「修羅場を潜り抜けてきた人」だけです。
胸を押さえてしまう。胸を押さえたくなる。鎖骨付近が引っ張られる。
このへんの感覚を理解できる人にはベルティングの才能があります。
現状では鼻にかかったアニメ声でも、練習次第で力強いハイトーンを出せるようになるかもです。
感覚をまったく理解できない人は、狭い範囲で無難に歌っている人です。
あなたが思うよりもずっと遠くに「チェストボイス」は潜んでいます。
女性にとっての正しいチェストボイスとは……。
かなり個人差が大きいし、男性のチェストボイスとは少し意味合いが変わるというか……。
とりあえずは「女性のチェストボイス=力強い歌声」と定義します。
hiD(D5)付近を地声寄りで発声できる人はチェストをしっかり使っている確率が高いです。
男性並みに低音が出る……のはチェストボイスとはあまり関係ないです。
声の軽い男性並みに中低音域が「下方向」に響いているのなら、チェストが入っていると判断しても良いでしょう。
お手本は女性にお任せします。
パワフルな印象の女性歌手……ではなくて、
力強いチェストボイスを使っている、と思われる女性歌手。
女性版の「天然ミックス」とも呼べる珍しいタイプです。
彼女たちみたいに歌えるのなら、正しいチェストボイスが出せていると言えます。
相羽あいな(Roselia)
Fuki(Fuki Commune)
相川七瀬
声の芯が太くて高音でもキンキンしないのが特徴です。
声量も大きく、女性の規格では「桁外れ」なレベルだと思います。
どんな練習をすればたどり着けるのか想像もつかないでしょう。
女性が男性的に歌うためには、努力よりも才能の占める割合が大きいからです。
才能というか性格? 共通点分かります?
声とか雰囲気がなんとなくヤンキーっぽくないですか?
そんなわけで女性の場合は特にチェスト(地声)を見つけるのが難しいのですが、
ちょっと独学で頑張ってみたいって人には「アウトレイジメソッド」をオススメします。
関連記事:「アウトレイジメソッド」
関連記事:「天然ミックスボイスについて」