裏声閉鎖と地声閉鎖

裏声系がメインでも地声系がメインでも、声門閉鎖は声門閉鎖。
同じ発声現象だと考えてしまうと、裏声と地声を正しく分離できなくなります。

A.裏声閉鎖のエッジボイス



ハイラリンクス(喉仏が上がった状態)の声門閉鎖。
喉締めの方向性。共鳴腔が狭く、上方向の雑音が多く出る。

B.地声閉鎖のエッジボイス



ロウラリンクス(喉仏が下がった状態)の声門閉鎖。
喉を開く方向性。共鳴腔が広く、下方向の雑音が多く出る。


個人的にはややハイラリ、まあまあロウラリって感じです。
Aができない人はまずいません。Bができない人は珍しくありません。

鼻腔共鳴を意識するとA系統の声門閉鎖が促されます。
喉を開くと声が出せなくなる人はB系統の声門閉鎖ができていません。

いわゆる「閉鎖が強い」っていうのはB系統の声門閉鎖が強い場合です。
AとBの中間を使ったり、AとBを併用したりもできます。
声門閉鎖のやり方にも無限のパターンがあります。

正しい地声の練習法だとか言って、A系統のエッジボイスをお手本に上げてる人がいるので注意してください。
ハイラリ閉鎖だけで地声や高音を出そうとすると、喉締め → 志村化 するお決まりのパターンに陥ります。

ついでに言うとB系統でも地声の練習法としては不適格です。
エッジボイス程度の小さな刺激では地声系筋群は満足しないからです。

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余裕のある音域をチェストボイスで「男らしく」歌ってください。
まあ……慣れないうちは苦しいはずです。ほぼ筋トレですからね。

低音チェック



こんな感じに下の方でゴロゴロ鳴ってますか? 
上の方でバリバリ(ガラガラ)鳴るのは裏声低音の特徴です。
最低音付近が「女の子」だと高音を力強く押し上げることは難しいです。

裏声閉鎖 → 地声閉鎖



どうやってもA系統のエッジボイスしか出せない。
どれだけ練習してもB系統のエッジボイスを出せる気がしない。
それ以前に自分がどっち側を出しているのかも分からない。

そんな人は地道な努力が逆効果になっている恐れがあります。
受講できる環境があるのなら、通信レッスンをオススメします。

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