発声改善・成長過程の罠

やった! できた!

まるで天啓を得たかのように興奮している人の大半は全然できていません。
私が紹介しているのは習慣化を目指して日々を積み重ねていく技術です。

できた? あ、できてないな……。できたか? いや、ダメだわ。
こういう自問自答を繰り返しながら徐々に「できてる?」っておぼろげな確信を得ていく性質のものです。

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発声改善のためにはしつこく自分を疑うこと


15分でブルーノ・マーズにはなれません。
ある瞬間を境にそこまで劇的に変わったりはしません。
そういう人ほど「できてない」ことに気づいた時の落胆がいちいち大きくて、練習自体を辞めてしまう可能性が高いです。

自分の努力が間違っている(足りない)だけなのに、
悪感情に任せて「こんなの意味ない!」ってその練習方法を見限ってしまうのです。

全能感と無力感の繰り返し。一喜一憂しやすい人は地道な努力に向いていません。
こう言ってはなんですが、おそらく何をやっても上達しないタイプだと思います。
まあ、自覚があれば大丈夫かもしれませんが。

世にあふれるボイトレメソッドに無意味なものなどないと信じています。
合う合わないはあるかもしれませんが、ほとんどのケースではやり方が間違っているのです。

ちょっとダメだからって諦めないでください。
色々手を出して中途半端にしないでください。

しかし、ただただ指導者を妄信して、
闇雲にボイトレを続けていれば良いってわけでもありません。

指導者や発声理論もきちんと疑うこと


そのメソッドでは上手く行かない理由に、自分で納得できたならば、
おそらくは時間の無駄なので、早めに次を探しましょう。

現状に満足した瞬間、脳も喉も怠けてしまいます。
すぐに調子に乗らずに、自分を疑ってみてください。
喜びながらも最善を求め、含み笑いで改善を探ってください。
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