チェストは後に引く(プルチェスト)

チェスト(地声成分)は「上」に持ち上げるのではなく、しっかりと「後」に引きましょう。
プルチェストです。プル=引く。
この鉄則を守らないと、



実力派のプロ歌手でも(だからこそ)危ないときは危ないです。
1回目のtrue heartはしっかり前下を掴めていますが、2回目でちょっと怪しくなっています。
3回目と4回目のtrue heartは前下が浅くて、足りない伸展分を前上で補っている感じです。
アゴが早めに上がっており、喉に力が入って危険なビリビリが鳴っています。

地声持ち上げ系というか、ベルティング気味というか。
まあ、こういう歌い方なんである程度は仕方がないのですが……。

小柳ゆき/愛情



力強い高音をなるべく健康的に出したければ、起声(声の出し始め)でアゴを引きましょう。
その方が「前下」との距離が近くなるからです。心情的にも物理的にもです。
まずは前下に引っ掛けて、次に後に引き伸ばして、アゴを上げつつ前上(スパイス)を足していく。

足し算の順番を守るだけ。体勢的にはアゴを引いたまま仰け反る感じです。
ロック系のボーカリストなら自然にやっていることだと思います。

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正しいチェストボイスが出せるようになれば、あとはコツでなんとかなります。
低音タイプでもhiB(B4)くらいまでならこの調子で出せるはずです。
断言します。誰でもできます。実際できてます。

SHOW-YA/限界LOVERS



これも同系統の発声法ではあるのですが、
ミドル・ヘッド音域にも関わらず声がやたらと下擦っています。
こういう歌い方しかできない場合は前下(ヤクザ筋群)の暴走が疑われます。

ロックの神様に愛されたパワー系天然ミックスさんの特徴ともいえます。
みんながうらやむ超レアタイプですが、身体や喉への負担が結構大きかったりします。
全盛期の山田雅樹さん(FLATBACKER)とか発声法を変える前の越智志帆さん(Superfly)とかがこのタイプだったかもです。
安室奈美恵さんもこっち系かな? たぶん軽度ですけどね。

裏声とか練習しなくていいから、
とにかく身体を鍛えて、
太く短く生きなさい

本音としてはこうですが、指導者が吐いて良い台詞ではないですね。
矯正するのはもったいないのですが、このタイプを量産型に近づけるのはさほど難しくありません。
シムラとは違って、ヤクザは案外聞き分けが良いからです。
というか、言うことを全然聞かないのはシムラだけだったりします。

面倒くさいヤツだから、あまり深く関わらないように。
仕上げにスパイスとして付け足すくらいにしましょうね、ってことです。
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