自分の現状を正しく把握しておかないと……自縄自縛の悲劇!

地声に問題がある人、裏声に問題がある人。
両方とも問題がある人、両方とも整っている人。

初級者、中級者、上級者、プロレベル。

発声バランスや習熟度は十人十色で千差万別です。
各人が習得すべき「発声要素」は段階により変わります。
そして私は「基本ができてない人」に向けて大半の記事を書いています。

地声系の基礎レベルが「正しいチェストボイスシリーズ」です。
まず確かめるべき、初歩の初歩の初歩。大前提の大前提。

なので、

チェストボイスを正しく出せている人は「正しいチェストボイス」なんて意識する必要はありません!

しかしながら、自分が当たり前にできていることを他人に説明するのは難しいものです。
いつも使っている「普段の発声」だから「話し声発声」だと思ってしまう。
実際のところは話し声まで「歌声発声」になっているのに。

もともと出せているのに、自分では出せていないと思い込み、
弊ブログの記事を鵜呑みにして「男らしく」とか「力強く」とか意識しちゃって、
それ以上「正しさ」や「新しい何か」を盛り込もうとすると高確率で妙なことになってしまいます。

いつも使ってる発声 ≒ 正しいチェストボイス


これを排除(改悪)してしまうと「正しいチェストボイス」なんて出せるわけがありません。
普通に歌えば余裕で合格できるのに、自らにハンディキャップを課しているようなものです。

正解か不正解か。
方向性は合っているか。

私は上げられた音源やその場の歌声のみで判断しています。
その人の普段や過去の発声なんて知る由もないので「逆方向」って言っちゃいます。

この恐ろしさよ……!

過度な意気込みや緊張が「後上」とか「前上」を強く働かせてしまうことが多々あります。
こうなるといかに試行錯誤を重ねても、正解にたどり着くのは至難の業です。
そのうち変な癖がついちゃって、もともと出せていた正しい(マシな)発声を失うことにもなりかねません。

弊ブログの記事はできていない人に対する「不安商法的」な一面があるので、私の責任とも言えるのですが……。

才能がある人は、自分を疑いすぎ
才能がない人は、自分を信じすぎ

どうやらこんな傾向があるようです。

歌が上手いって褒められる
声が大きいって注意される

こういうのは「発声弱者」の特徴ではないはずです。
どちらかというと喉は開きっ放しで、口先発声が苦手な人たちだと思います。
天然ミックスタイプは「耳が追いついてない人」が多いので特に気をつけてください。
その可能性が少しでも疑われる場合は「今までの発声」も私に聴かせてみてください。

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考えすぎ、とか、心配しすぎ、とか。
早めに発覚すれば笑い話で済みますが……。
私の知らないうちに、私の知らないところで「妙な方向」に努力を続けられちゃうと……。

俺は悪くねぇっ!

って開き直りたくなります。

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