最低限のモラル

上下前後が判別できない真っ暗闇の中、
無数の選択肢から「正解」を探し求める。

正解を見つけるまでは何度も間違い続ける。
徐々に心身は衰弱し、そのうち疑い始める。

正解はすでに「間違いのゴミ山」に投げ捨ててしまったのでは?

にわかにゴミ山を漁る。
そこにはゴミしかないのに。

暗中模索で試行錯誤する、ってこんな感じです。
一歩進んで一歩戻る。戻ってみても、どっちに進んでいたのかすらわからない。
これが最低限の発声基準を持ち合わせないまま、独学に勤しむってことなんです。

四筋(四方向の発声筋群)の位置確認なんて10分程度の流れ作業で終わります。
誰かにとっての時間の無駄(数ヶ月)は、私にとっての暇潰し(数分)です。

私は“ほんの数分”にたどりつくまでに、十年以上の歳月を費やしています。
だからこそ、何度でも言いたくなるのです。

独学をなめんな、と。

並みの精神力ではとても続かないと思います。
並みのセンスでは絶対にたどり着けないと思います。
これでは堂々巡りだ、とか言って逆ギレする人いましたけど、

堂々巡りで当たり前!

自分の中に基準を持たないまま、運ゲーや縛りプレイに挑戦しているのは他ならぬ自分です。
自分を追い詰めているのは、自分自身のプライドや浅慮に他なりません。



繰り返しになりますが、

できている人には「できている」って言います。
できていない人には「できていない」って言います。
どうしようもなさそうな人には「どうしようもない」って言います。

ボイトレブログを運営するうえで、
他人の発声にどうこう指示するうえで、
これだけは守るべき、最低限のモラルを自分自身に課しています。

誰かの発声状態に関しての「嘘」はつかない。

もしも私が嘘をついてしまった場合、
騙された被害者の発声感覚が育ってしまった場合、
私が「できていない」と判定した音源が残っていた場合、

「あっ、できてるじゃん……!」

ってなるからです。
誰かの理論で学習を進めていく限り、追随者の考え方や感覚は徐々に提唱者に近づいていきます。
私のやり方を忠実に守っていると、そこらへんのボイストレーナーレベルの「耳力」がいつしか備わってしまうのです。

嘘で嘘を塗り固めると、基本の発声理論まで破綻します。
実践者が変化や成長を実感できないなら、信頼関係は続きません。
大前提として「できてる人」に教えることってあまりないですからね。

良心の問題ではなく損得勘定です。
単純に自分を追い詰めることになるので、

誰かの発声状態に関しての「嘘」はつきません。

勘違いしてる人がいるかもしれませんが……。
善良な初心者を囲い込むためなら「できている」って嘘をついた方が断然効果的なんですよ?

今のままでも全然大丈夫だけど、こうすればもっと良くなるよ

みたいな思ってもないアドバイスしてみたりね。
余所でレッスンを受けていた皆さんには「心当たりのある台詞」ではないでしょうか?



前下の位置合ってますか? 

全然合ってません(嘘)

この人はやがて正解にたどり着き、私の嘘を暴くでしょう。



前下の位置合ってますか? 

完璧です! 素晴らしい!(嘘)

この人、どうなると思います?
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