なぜ発声感覚(位置)がズレるのか

前下。前上。後上。後下。

その地声はココ。その裏声はココ。
そんな感じの声を出したいならココとココとココ。
各発声筋群をピンポントで意識すると声はこうなるよ、みたいな。

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ほとんどの人には【新しい発声感覚】

人によっては「不自然な発声法」かもしれないから、
今までの自分が「良し」としてきた感覚とは違っているはずだから、

位置がズレるというか、“元の状態”に戻ろうとするのです。

新しい発声感覚を「素晴らしいもの」だと思い込んだとして、
それをそのまま「自分の感覚」として常用するのは難しいです。

今までの感覚……A
新しい感覚……B

はっきりと違いを認識できていたとしても、
そのうちにAとBの中間程度を「Bである」と誤認する。
そのまま続けるとB’は限りなく「A」に近づいてしまう。
学習者本人には自覚がないケースが多いようです。

昨日より楽に歌えるようになった!

新しい歌い方が定着している?
元の歌い方に戻っているだけ?

自然と楽な方法を選ぶ。
急激な変化に対応できない。
それが平均的な人間だと思います。

レッスン翌日、翌週、翌月……。

経験値が入る状態は、どこまでキープできていたか。

耳が良くなったつもり、響く声を出しているつもり。
一度も振り返らずに、前へ前へと進んでいるつもり。
ツモリが積もり積もって「無駄な努力」や「逆効果の練習」となります。

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今のは……前下じゃない……かも?

やばい。どこだっけ。とりあえず落ち着け。
ズレた感覚はその都度戻せば、そこまで面倒なことにはなりませんが、
誤認した場所や的外れの方向を「正解」だと思い込んで使い続けると……。

前下のつもりで「上」を使っていた。

発覚までの期間が長いほど、矯正は難しくなります。
位置認識修正後も「地声感」や「力強く」の意識で「上」が勝手に稼動する。
違う場所が邪魔してくるので「正しい位置」を誤認しやすくなります。

ダメだ、
わかんない、

と思ったら、
自主練をストップするか、

頭を空っぽにして自由に歌ってください!


その方が絶対にマシです。
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