発声法分析:平沢進

平沢進さん。愛称は師匠、ヒラサワ。
P-MODELのボーカル・ギターでもあります。
主なジャンルとしてはテクノなんですかね。
個人的には前衛音楽チックなギターソロがお気に入りです。



特に強くも深くもないですが、前下が優位のタイプだと思います。
エフェクトがキツめにかかっているので、サビとかちょっと聴き取り辛いのですが、
ファルセット系の発声は浅い前下を色んな方向に引き伸ばしているように聴こえます。

平沢さんの曲といえば……。
この曲に限らず、後半やラスサビ(繰り返しサビ)でスタミナが問題になってくる場面が多いです。
肺活量の問題ではなくて、いかに呼気のロスを少なくできるかが重要だと思います。

ライブの平沢さんを見てるとほぼ真顔で脱力をキープしつつ喉を満遍なく使っている。
なるべく下側(前下とか後下)の神経で乗り切るような歌い方をしている……はずです。
これは一例ですけど、

【マントルが】(真ん中→浅い前下)

ここから後(やや後上)に引くイメージで

【饒舌にぃ】(真ん中→後下)

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みたいな意識で歌わないとラスサビで息が切れるかもしれません。
平沢さんはたぶん天然ミックスなので自然に歌っているだけだと思いますけどね。

文字だけで説明するとかなり複雑なことになりますが、
長く活躍しているプロ歌手の発声法というのは大体こんな感じです。
軽く歌っているように見えても再現するのは大変なのです。

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