発声法分析:内田真礼

人気女性声優の内田真礼さん。
東京都のご出身で、本名は同じ。

まれい、じゃなくて「まあや」さん。
でも愛称には「まれいちゃん」や「まれいたそ」があるみたいです。
彼女が演じる主なキャラクターは、

小鳥遊六花(中二病でも恋がしたい!)
桐間紗路(ご注文はうさぎですか?)
神崎蘭子(アイドルマスターシンデレラガールズ)
橘瑠衣(ドメスティックな彼女)

そして、
あの名作アニメ「悪魔のリドル」の主題歌でデビューを果たしたプロ歌手でもあります。



四方向の発声筋群をしっかりと使っており、連携もスムーズです。
バランス的には「前下」が強め、「後下」がやや弱め、でしょうか……。

もうちょっと夢を見(後上)てたいの ワオ(後下)!

いや、十分強いですね。四方向全部強い。

例え「軽い振り付け」であっても踊りながら歌うのはあまりオススメしません(自然に身体が動くのは大丈夫)。
普通の人だと「後上半固定」や「喉声ミックス」になるパターンが多いからです。

しかし、普通じゃない人は大観衆を集めてライブができる。

内田真礼さんは曲調によって「ここらへん」を変えて、
フレーズに合わせて縦横無尽に発声アクロバットを決めているように聴こえます。
ある程度の統一感は保ったまま、

もはや 恋さえ凌駕しちゃう 新しい革命の予感

後下  後→後上→上→前  前上→前下→前→前下

超必殺技のコマンドみたいに、目まぐるしく響きの位置が移動してます。

あたら“しいー”

ここで「前下⇔後」。
声の響きがややハスキーに変わっているのでわかりやすいかもです。

こういうのを踊りながらやってるってことはたぶん自動制御だと思います。
カレイドスコープのように声のバランスが変化する。
負担を均等に散らせるので、スタミナも温存できるはずです。

好きなように何時間でも歌える

みたいなのはおそらく「こういう状態」ではないでしょうか。
というか内田さん、デビューシングルの時からこんな感じみたいなので。
歌の神さまに愛されている、それ以外の形容が思いつきません。



耳が育つ、のも良し悪しです。

漠然とした“歌唱力”なんかではなくて、
こういう【完全上位種族】を聴き取れてしまったときの、
モチベーションの急激な低下にご注意ください。

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