歌唱法解説:EXILEっぽい歌い方(?)

男性的なウィスパー系ミックスボイス。
裏声に近いけどチェストが意外と鳴ってる、みたいな発声法。
誰とは言えませんが、EXILEとかJ Soul Brothersっぽい歌い方(?)かもしれません。

・呼気は弱め
・声門閉鎖は弱め
・チェストは弱め

メインで使う発声筋群は「後上」。
後上から前下に少し伸展させて、そこから後下に強く引き込んでいく。

前下を経由してからでないと後下には繋ぎにくいので、
結果的に弱いチェスト成分が常時入っていることになります。

バランス調整が上手くいっていれば、
柔らかいけど男性的、みたいな歌声になるはずです。

EXILE/Ti Amo



前下(チェスト)を直接引っ張ると雰囲気が出ないので、

前下までの距離を半分にする……。
真ん中らへんを「仮想前下」として使う意識が重要です。

前下方向に進むけど途中で引き返す、
チェストは鳴らすけど直接は触らない、そんな感じ。

サンプル音源だと、

好きになっ てはいけない

ここがわかりやすいと思います。
後上から前下に行きかけて、後下に引き込まれている。

は“じ”めから 

じ の場所がおおよその分岐点(中心点)。
サビ以降はなるべくバランスを維持したまま「前上」を強めていく感じです。

呼気弱めでボソボソと歌う

これが歌唱法のキモなので、中級者以下は喉声系の罠にハマる危険性があります。
特に「前下の方向さえ掴めていない人」は真似しない方が良いかもしれません。

aiko/カブトムシ(-3)



ボソボソ歌ってるのは同じですが、チェストの扱い方はほぼ「対極」です。

チェストを鍛える=胸の筋肉を鍛える、みたいに単純な話ではないのですが、
単純な話だと仮定しても、トレーニング種目や負荷の掛け方は無数に存在します。

思考停止したまま、試行錯誤していないか。

正しい発声というのは、かなり複雑な事象です。
これを極限まで単純化したものが「喉声」なのです。

関連記事:「喉声ミックスボイス
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追記:

チェストを“あえて控えめにしている”だけなので、
EXILE系の人たち(特にATSUSHIさん)はチェスト強めなはずです。
じゃないとウィスパーボイスが綺麗にマイクに乗りませんから。

EXILE/ただ…逢いたくて(地声寄り)



初期の頃(?)だとこのくらいの強さは普通に出していた、ように思います。

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