発声法分析:ヨルン・ランデ(Jorn Lande)

Jorn Lande。ノルウェー出身。
マイクを持った渡り鳥、の異名を持つメタル系ボーカリスト。
パワーメタルとかパワーボーカルの代表格みたいなイメージあるので、
もしかしたら読者さんの中にも憧れている人がいるのではないしょうか。

Wikipediaによると

~特に低中音域はデイヴィッド・カヴァーデイルのような声質であり、高音域は強力かつ荒々しい。~



これライン録音ですよね?
チェストが弱いから、声が前に飛んでいません。
カヴァーデイルとは似ても似つかないような……。

デスボイスに音階つけてる感じ?
裏声をこねくり回して口の中で篭らせている?

うーん……。
前下(チェスト)以外でなんとかやりくりして、
カヴァーデイルっぽい声を出そうと頑張ったらこうなるのかもしれません。

強いのは「後上」次に「前上」。まとめて「上」。
下側が万遍なく弱い(浅い)ので、聴感ほど声量は出ていないと思います。
低中音域やシャウト系ではちょくちょく喉声寄りになっているみたいです。

彼の歌声を聴いていると言い知れぬ閉塞感を覚えるのですが、
これが逆に良かったりするんですかね。



これが最近の動画です。
間違いをご指摘頂いた名無しさん、重ねて御礼申し上げます。

やっぱり声が奥に引っ込んでいる。
仮声帯に依存してるから、声の響きが拡散して伴奏に埋もれがち。

相方さん(?)もかなりクセが強いタイプに聴こえますが、
チェスト使ってる人と使わない人との良い対比になってる……。

かと思いきや、相方さんは声を一部被せてる?
というかヨルン・ランデも被せてる?
単にそういうエフェクトなんですかね?



力強そうに聴こえるけど、上側しか鳴っていない。
喉声を絶妙に避けてるけど、総合的に喉声に聴こえる。

Masterplan/Heroes



ヘッドにもチェストにもミドルにも、喉声にも聴こえるかもしれませんが、
こんな音域を喉声で歪ませていたら声帯が大変なことになってしまいます。
だからこそ【喉声を絶妙に避けている】のです。

僕は喉声結構好きかも、
みたいな恐ろしいコメントを頂いたので補足音源を上げておきます。

裏声ミックスに仮声帯エッジを足している、ということです



一つめのサンプルに比べるとかなり裏声に寄せたつもりなので、
パワフルな印象に反して下側の響きがスカスカになっていると思います。
地声閉鎖と裏声閉鎖の区別がついている人には「張り上げた裏声」に聴こえているはずです。

仮声帯の関与が強い、
喉声に聴こえる特殊な裏声。
だからこそ危ない。

元々の声質が似ている(ハスキー系)なら試してみてもいいかもですが、
普通の人がヨルン・ランデっぽい発声(?)を目指すと……。

・練習段階で喉を痛める
・地声系筋群が萎縮する
・上側の筋群が暴走する
・地声と裏声が混合する

危険性が高いので、
裏声気分でもある程度チェストが鳴るようになるまでは真似しない方がいいですよ、ってことです。

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