発声法分析:絢香

シンガーソングライターの絢香さん。
大阪府守口市のご出身。シェリル・クロウや吉田美和さんを敬愛しているそうです。



うーん。まあ、確かに……。
巷で言われていた(る?)ように「ワタシ上手いでしょ成分」はキツめだけど、
実際のところ歌唱力は高いし、歌声のバランスも良いと思います。

前回紹介した森恵さんと声の雰囲気(シリアス加減)が似ているように聴こえるかもですが、

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何か違いません? 結構違いますよね?

強いのは前下と後下。メロからサビまで下側が優勢。
声の響きにだけ着目するとほぼ対極に位置しています。

絢香さんは歌い出し(第一音)を省略しがち、というか二音目にアクセントをつけがち。
これは下側強めで歌う人(玉置浩二さんとか久保田利伸さんとか)の特徴で、
効果としては個性的に聴こえたりフェイクを入れやすくなったりします。

女性も男性も、明らかに歌ウマって人をよく観察してみてください。
第一音(奇数音)を軽く歌っている人が少なくないはずですから。

第一音でしっかり発声している場合は、第二音を軽く流しているパターンです。
フレーズやメロディの【価値】が一つ一つ違うから、歌声に独特のタイム感やグルーヴ感が生まれる。

つまりは、こういうこと。
歌ウマは手を抜いてる(絶妙に脱力してる)。

普通の人の半分程度の労力で歌っているから、
ここぞ、ってところでグッと前下(強い感情)を入れる余裕があったりするのです。

本人は無意識でやっているケースが多くて、
感覚的というか黒人さんっぽいっていうか、
そういう人にアドバイスを求めても概ねこんな感じだと思います。

もっと感情を込めれば良いんだよ!

自分が無意識にやっていることは、他人に説明できないものです。
フィーリングとテクニックが高レベルで融合しているので、言語化する必要がないのです。

感情的に歌ってるように見えて、ごくごく自然にそういう自分を演出しているだけ。
決して自分の【スケール】を見失わない。大多数の他人が違和感を覚える音を華麗に避けている。

だから上手くいく。歌も恋愛も人生も。
妙な薬物にでも、手を出さない限りは。

売れてる歌手って、だいたいそんな人ばかりでしょ?

売れない歌手や普通の人と決定的に違うところは……もう、やめましょうか。
虚しくなるだけですからね。

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