発声法分析:吉田有里

声優の吉田有里(よしだ ゆーり)さん。
佐賀県のご出身で、趣味はカフェ巡りだそうです。



高いけどキンキンしない。
可愛らしいけど幼くはない。

力が抜けるような、脳が蕩けるような、
一度聴いたら忘れない、誰にも間違われない声。
声のお仕事は天職だと思います。

強いのは後下。かなり深い部分まで稼動しているように聴こえます。
前上との拮抗距離は長めで、そこに+αしても声質の変化は軽微です。

1:00~

ねーええ

ここで前下に踏み込んでます。
チェストの張り下げ。ゴスペルでいうプッシュ。
発声バランスもわりと黒人さんっぽいかもしれません。

1:40~
いつもの吉田ver

は前や前下が強めに入ってます。
演じるときは「前上」を意識して入れているということでしょうか。



この「お姉さんボイス」は前下が優位になってますね。
前下を入れることよりも、後下の根っ子を抜くのに苦労している感じですが、
声優さんになるだけあって器用なものだな、と思ってたらオマケ……。
4:00~を見る人は周囲の確認と涙と鼻水のご覚悟を。



個性が認められない環境
涙を堪えたときに動く発声筋肉群

悩めば悩むほどに個性が磨かれ、
必死にもがき苦しむほど“変な声”に近づいていった、かもしれません。

声と心は繋がっています。
カラクリを知らなくても結果オーライってケースは稀でしょう。

簡単には手に入らないからこそ、
簡単に消えることもない。

それが個性です。

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