発声法分析:大槻ケンヂ(筋肉少女帯)

筋肉少女帯のボーカル、大槻ケンヂさん。
東京都中野区のご出身。小説家としても知られていますね。



年代は分かりませんが若い頃。

一般的に歌唱力が低いとされているけど発声の幅が広い。
喉声でも張り上げでもミックスでもなさそうだけど高音はよく出てる。

モノマネする人を見たことがない。
よくわからない発声法。

色々な人の真似をしてみたり、新しい発声法を練習してみたり、
試行錯誤を続けていると耳の聴こえ方(響きの感じ方)がより細かく(≒厳密に)なっていきます。
その都度、大槻さんの発声を分析してみようと試みるのですが……。

やっぱり、よくわからないですね。

メロ部分は前上⇔後下と上⇔下を交互に使ってる?
しかもどっちのコンビも喉声の間近で発声してる?

三年の日は~

からは浅い前上と真下……。
声の響きとしては喉声に聴こえます。
ある程度の軽さが感じられるので、張り下げ系の発声筋群が微妙に反応しているかも。

イワンのやつは!

これ気づきました?

イワンのや(mid2G)つ(hiB)は(hiC)

声量もそこそこ出てるし。
こんな歌い方で一曲持ちます?
ライブ乗り切れます?



こちらが2015年。

もうこれは分析不要ですね。
メロからサビまで……見る影もない。

やっぱり、やっちゃダメなやつ?
若いうちだけ許される例のやつ?
だったっぽいですね。

筋肉少女帯/イワンのばか



あれ? 意外と大丈夫かな?

張り上げでもミックスでもない、今までにない不思議な響き……悪くないかも。
喉の負担も喉声を張り上げるよりは全然マシって感じです。
何回か試してみて、通しで歌ってみると……。

喉周りがちょっと熱っぽい。ダメージ蓄積系の予感。
よくわからない、のは真似しない方が良い場合があるみたいです。

大槻ケンヂさんは2016年に声帯ポリープの除去手術を行ったそうです。



こちらが最近(?)

……ん? マジ?

前下ばっちり使っとる!


2015年のライブでもその兆候はありましたが、
喉(真ん中)を避ける意識で前下に移行したのかもしれません。

喉を痛めた人は上側に縮こまっちゃうパターンが多いみたいなんですけど……。
この人、やっぱり只者じゃないですね。

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