発声法分析:桜井和寿(Mr.Children)

Mr.Childrenのボーカリスト兼ギタリスト、桜井和寿さん。
東京都練馬区のご出身。浜田省吾さんや甲斐バンドに影響を受けているそうです。



こちらは1994年。

強烈なエッジ。一聴して分かる個性。
声の迫真性、歌詞の伝わり方がエグイ。

強いのは前側(前下優位)。
高音域になるほど前下と前上がぐいーんと前に伸びて接近してくる感じ。
後ろ側も引きずられるのではなくきちんと拮抗しています。



うーん。やっぱりすごい。
ここまで声が前に出ている歌手って他にいないかもです。

真ん中以外をほぼフル稼働させているので、
ファルセットやヘッドボイスは「真ん中らへん」で出すしかなくなる。
裏声系が残念になるのはある程度は仕方がない。桜井さんの個性だと思います。

ヘロヘロミックスに比べれば喉の負担は高くなりがちですが、
個人的には「真似してはいけないレベルの悪発声」だとは思いません。

というか音色を寄せることはできても、この引き方(響き)を再現するのは……ほぼ無理かと。
表面だけを真似しようとするから喉に悪い発声法になってしまうのかもしれません。

桜井さん……ミドルボイスが前後に【途方もなく】伸びていく。
桜井さんのモノマネしてる人……ヘッドボイスで喉を締めてる。

桜井さんはコーラスの時とかは後ろに控えていたりするので、
この歌い方は意図的なものだと思います。



こちらは2017年。

若い頃に比べれば喉仏の位置が上がってる。
全体的に後ろ側(特に後上)の主張が強くなり、前後の拮抗距離が短くなっている感じです。

劣化といえば劣化かもしれませんが、歳を取れば声は変わりますし、
高音寄りのバランスにマイナーチェンジしているだけにも見えます。

喉に負担のない発声法なんてそもそも存在しません。
第一線の歌手として20年以上活躍できるなら【素晴らしい発声法】ではないでしょうか。

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