発声法分析:セバスチャン・バック(Sebastian Bach)

スキッド・ロウ(SKID ROW)の元ボーカル、セバスチャン・バック。
バハマ生まれ。通称バズ。2011年のハリケーンで自宅を失ったそうです。



冒頭のシャウトから思いっきり喉声ミックスに聴こえます。

セバスチャン・バックの身長は193cm。
身長と声帯のサイズはおおむね比例します。
なので長身の歌手はテクニックでハイトーンを出していることが多く、
発声の良いお手本になることも多いのですが……。
何事にも例外はあるというお話です。

強いのはほぼ上。喉も結構締めてます。
“発声”として参考になる部分はあまりないみたいですね。

でもでも、
こんなに声がカッコ良くて、
高音が力強く出せるなら、

喉声でも別にいいじゃん?

はい。別にいいと思いますよ。



このくらい地声が高いならね!


女子バレーの選手とかめちゃくちゃ背が高くても声は普通に女性ですよね?
たぶんセバスチャン・バックもそのタイプ(?)だと思います。

背の高い女性が、男らしく歌おうと頑張っている。

そんな感じかもしれません。
だからこそ「参考にならない」と。

そして、運良く、
セバスチャン・バックみたいに高音向きの喉を持っていたとしても、

1:40~

We are the young, so shout it out

俺たちは若いから、って、
本当にその発声法でいいのかね?
ずっとその歌い方を続けていくつもりかね?



セバスチャン・バックはちょっと極端な例ですが、
プロで活躍している歌手の中には「例外中の例外」みたいな人も珍しくはないので、
声帯の伸展がよく聴き取れない人は「話し声」も調べてみた方がいいかもしれませんね。
もしかするとボイトレやテクニックでは「一生たどり着けない声」を目指しているかもしれませんから。

一応、普通の人が寄せていくとしたら、
後下から後上に持ち上げて、ほんの少しだけ前下に踏み込んでいくと似たような感じにはなるかもですが……。

A.



Aと同系統の「shout it out」を以下から一つ選びなさい。

B.後上→前下



C.後下→前下



D.後上→後下→前下



E.前上⇔後下→前下⇔後上



F.喉声ミックス



この程度の聴き分け(歌い分け)ができない人は「ニャンちゅう」で歌ってしまう可能性が高いです。

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