ビブラートは不自然な作為

【ビブラートのやり方】


喉を動かしたり呼気を減らしたりして音程を揺らしているだけです。

シューベルト/魔王(緊張:喉関与大)



シューベルト/魔王(脱力:喉関与小)



喉がメインになると深くかかりますが、喉の関与が小さくなると浅くかかります。
どちらも喉は上下せず、指で触れてもわずかに振動している程度です。他の人がどうだかは知りません。
緊張状態だとコントロールが難しく、脱力状態だと比較的かけやすくなります。
雰囲気や気分で使い分けますが、どちらも「自然なビブラート」ではないと思います。

どれだけ弱くかけようとビブラートというのは「作為」です。「不自然なもの」なのです。
ですが呼気が減って音程も下がるので喉にとっては「省エネ」とも言えます。
ビブラートは自然にはかかりませんが、発声が整ってくると半ば無意識的にかけられるようになります。

あぁあぁあぁあぁあぁ

通常は小さい「ぁ」のところで音程が下がります。
感覚としてはちょっとだけ呼気量(圧)を減らすだけです。あとは喉が勝手にサポートします。
なので誰かに「コツ」を教えてもらおうとする人は現時点で覚える必要がありません。
喉の正しい緊張と脱力が身についていない限り「ビブラートもどき」にしかならないからです。

波の速さや大きさを変えてみたり、民謡歌手のように「上げて」みたり、
色んな表現方法を研究したところでそれは「ビブラートもどき」です。
それが癖になってしまうと矯正に苦労しますし、発声が荒れる原因となるので「ビブラートもどき」の習得は後回しにしてください。

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ビブラートはしょせん装飾技術であり、私個人としては誤魔化しの印象が強いです。
少しだけ不規則にかかる「感情の揺れ」みたいなビブラートはわりと好きですけどね。

ビブラート=歌が上手い、みたいな短絡的な考え方は……まあ、間違ってはないですけど。
どちらにしても基本ができていれば半日かからず習得できる小手先のテクニックです。
ただし「習熟」となると話は別で、おそらくは一生を捧げるべき高等歌唱テクニックです。
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