レッスン記録:カペルさん(初回)

レッスン受講者はカペルさん。身長は181cm。

ピアノの経験により絶対音感があり。
高校の軽音楽部ではボーカルを担当。

好きな歌手

ASKAさん
玉置浩二さん
根本要さん

ボイトレの目標

四方向を使い分けながら、hiB程度までしっかりと発声したい

今回の希望内容

練習の方向性が合っているかを確かめたい
カペルさんは2017年から弊ブログを参考に独学していたそうです。

自分なりの四方向で長期間の独学……ゴクリ。
石の上にも三年とは言いますが、はてさて、

エレファントカシマシ/今宵の月のように(カペルさん)



上手いじゃん!

それでは四方向の確認。

前下……問題なし。やや浅い。
前上……問題なし。強い。
後上……問題なし。
後下……問題なし。

前上と前下が接近していますが許容範囲(個性)です。
mid2音域のバランスはほぼ仕上がっているので「基本はできている」と判断します。

私が伝えた正位置と独学で導き出した四方向に「大きな違いはない」とのことです。
やるやんけ。

基礎練はすっ飛ばして、細かい調整に入ります。

安全地帯/恋の予感(前後のバランス調整)



※門外不出の部分は440Hzのトーンでマスクしています。

0:20~

ここの「かっけー」がカペルさん的に「いまいち抜けてない」。
力強くて良いと思うのですが、前下付近で少し固まっている感じはありますね。

0:30~

前側だけでは耐えられない音域に持っていくと、

1:08~

前上と前下が「柱」になってます。
テノールのオペラ歌手みたいな華やかな響きです。

音抜けを気にするのなら、
後側(後上)にもっと任せてみては?

1:20~

後上→後。

1:24~

それで良し。
mid2G(G4)なら余裕でコントロールできるはずです。

この部分の歌い方はおおむねこれで合ってます。
バランスは一応取れているけど「張り上げの一種」です。
玉置さんご本人も近年は使用を控えているような気がします。

レミオロメン/粉雪(張り上げ抑制)



0:00~

らららい
前下抜けてる→前下入ってる

0:50~

張り上げている方向が正しいため、天然ミックス系のハイトーンに近く、
私が聴いた限りでは「一般人の張り上げ」とは根本的に違っているのですが、
ご本人が「抜いて歌いたい」という希望なので、

お? 高音か?(前上)
俺たちに任せろ!(前上+前下)

ガッキーン!

みたいな状態をどうにか解していきます。

カペルさんは張り上げ歴が10年(?)だそうです。
同じように張り上げ癖のある人は参考にしてみてください。

0:58~

前上を少し抜いてみる(後上に頼る)。
後上方向に一気に傾いたり、前上と絡んだり、

1:45~

後下を強めて全体のバランスをやや後寄りに。

2:55~

下に力が入っている。
たぶん後下の位置がずれている。
正位置を確認・調整。

3:24~

後下方向の支えが確保されて、力みが取れてきています。

カペルさんは後下の感覚を掴んでから日が浅いそうなので、
微妙なズレを知覚するのは難しいかもしれません。

5:45~
6:15~

喉が上がっている → 下側意識

張り上げ癖の主要因は「前上」かと思われます。
その手綱を握る「後下」はこれから成長(顕在化)していくでしょう。

自主練中の歌声に「違和感」を覚えたら、
四方向を「落ち着いて」確認してください。

スターダストレビュー/夢伝説(脱力意識)



0:05~

リラックス、あくびの意識。
高音曲、というイメージで歌わないこと。
脱力の基本です。

0:21~

力を抜きすぎると不安定になります。
歌に必要な緊張(この場合は下方向)は維持しなければなりません。
無駄な力を入れない≒脱力。

0:38~

たん を たうー と圧している。
たあん と 優しく閉じてください。

1:10~

【だあー】いち
【とおー】きー 

このケースでは後上に頼って(流して)ください。

1:55~

前上注意。
ファルセットでは問題ないので、
力加減さえ掴めたら何とかなりそうです。

3:05~

力の入れどころ(抜きどころ)に注意。

3:30~4:17

良いバランス。

【とぉっ!】

癖なのですぐには抜けないと思いますが、
喉が一気に上がっちゃうので注意してください。

自主練中は少し低めのキーで歌ってみると良いでしょう。

CHAGE and ASKA/LOVE SONG(後下調整)



0:00~

鼻声にも色々ありますが、
ASKAさんの発声法は少し特殊です。
中期以降は特に「後下」の働きが重要になります。

1:10~

好きこそものの上手なれ、でしょうか、
慣れない歌い方(伸展過程)のはずなのに、
カペルさんの歌声はなかなか様になっているように聴こえます。

2:10~

後下が抜けた(へたれた)。

2:13~

後下から入って前下を掴んで前上まで伸びていく。
ぬわあああん、と粘りつくように。

2:25~

そう。
後ろから「ぶぉん!」っていく感じです。

2:55~

張り上げ“癖”とは違う。
響きの質量感や音割れの方向が変わっています。

後下の経験値が上がるほど、それっぽく歌えるようになる。
張り上げの抑制にも繋がり、全体的なクオリティが上がる。
カペルさんがASKAさんに寄せていくメリットは大きいと感じます。

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