発声法分析:ロブ・ハルフォード(Judas Priest)

ジューダス・プリーストのリード・シンガー、ロブ・ハルフォード。
4オクターブ以上の音域を誇り「メタル・ゴッド」という愛称でリスペクトされています。
出身はイングランドで、身長は180cm……あれ?
190近いイメージあったけど、私よりも低かったんですね。



一聴してロブだとわかる、個性的なメタルヘッド。
ややファニーで道化師的だけど、血錆びたナイフを隠し持っているような不気味さがあります。

強いのは後下。
バランスは前上⇔後下(+後上)。

1:08~

後下がかなり深くて、前上の位置が上の歯を超えない感じ。

1:15~

このへんは第5で味付け。

1:20~

前上を小刻みに強めてる。

1:32~

Condemn to hell!

なんだんだよー?

前上(+下)⇔後上(+後下)。
後上や下を強く固めてて、滑舌がやばい。

スェィイインチノォウ

ここは綺麗に伸びてます。
前上(+前)⇔後下。

2:00~

かんにんぜよー?

前上(+前下)⇔後下(+後上)。
一番よりは惜しい。

4:20~

圧巻のハイトーン連発。
寿命を削っているからこその、凄味を感じます。



こちらはティム "リッパー" オーウェンズ。
後下が超絶強くて、他の筋群も軒並みロブより強そうです。
バランスは前上(+前下)⇔後下(+後上)。

1:36~

Condemn to hell!

かあちゃんのへあっ!

ここの出し方は面白い。
後下に深く踏み込んだまま、前下→前上。
リッパーの動きにご注目。

2:10~

後下⇔それ以外。

4:45~
5:00~

フェイクでいなしつつ、“ここぞ”できっちり決める。
喉のダメージを軽減できるし、カタルシスが得られます。

全音域に渡り安定感があり、声量も迫力もロブ以上に聴こえますが、
メタルボーカリストにとって大切な「何かやらかしそうな雰囲気」がちょっと足りないような気がします。

無難に歌いすぎ、みたいな感じ?
この曲を無難に歌えるのは、すごいことなんですけどね。
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