発声法分析:細川たかし

演歌歌手の細川たかしさん。
北海道のご出身。身長は173cm。
小さな頃から歌手を志し、地元では“札幌の森進一”と呼ばれていたそうです。



全音域よく響く歌声、伸びやかな高音。
民謡の下地よりも、細川さんの個性を強く感じます。

強いのは前下と後下。
バランスは前下(+前上)⇔後下(+後上)。
特に前下の使い方が巧みで、強弱も浅深も自在。

0:52~

ふるぅさとぉー

前上 → 浅い前下 → 後 → 後下 → 後上

起点や支点を維持したまま、伸展がスムーズに付け足されています。

こいしやぁー

前上(+前下)⇔後下(+後上)。

あー

前下⇔後上(甘引き)。

はなぁいちぃー

前下(+前上)⇔後下(+後上)。

細川さんといえば突き抜けるような高音のイメージがありますが、
こういう深めのニュアンスも素敵だと思います。

1:12~

浅い前下 → 後 → 後上
深い前下 → 後下 → 後上

二段チェスト。
全盛期のマーク・ボールズみたい。

1:33~

くるよーぅ

前から前下へ。
前下から後下経由で後上へ。
伸展を開放すると前下方向に戻る。

この基本形を押さえておけば細川さんぽく歌えるかもしれません。

1:45~

おちるーぅうぅうぅうぅ

シャープするところは後上を強めに入れて調整しているみたいです。
感情の迸りを表現する重要なテクニックだと思います。

あいたいよぉおぉおぉおぅ ↑

あいたいねぇえぇえぇえぇ ↑

つぅがるわぁあぁあぁあぁあ ↑↑↑

圧巻の一言。
やっぱりメタルとかオペラに近い発声ですね。

え? 音程外れてる?

うーん……。
これはわざと外してるというか、
厳密には“外れてない”のですが……。

まあ、同じように外してみてください。
ばっちり再現できれば超上級者ですよ。
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