発声法分析:ディマシュ・クダイベルゲン(Dimash Kudaibergen)

カザフスタンの歌手ディマシュ・クダイベルゲ。
身長は190cm。音域は6オクターブ半(?)。
大学でクラシックと現代音楽を学んだそうです。



ベールの向こう側でくるくると変化する歌声。

強いのは後下と後上。
バランスは前上(+下)⇔後下(+後上)。
補助筋群の入れ加減で声種が変わっているようです。

0:50~

後上強めでエアリー。
韓流的表現。

1:18~

低音は下を強めて、中音は基本バランスで、高音は後下を強めつつ後上に引き上げる。
全音域に渡って後側が優位なので、声が奥まって聴こえると思います。

1:25~

前上を抑える(後上に割り振る)と女性的な歌声。
喉の奥(後下の深い位置)にソプラノ歌手が住んでいるイメージ。

1:54~

ゼ(?)で真ん中付近。
フォオオオオ(?)は“女性的”を維持できる範囲で下を強める。

2:01~

前上強めで男性(中性)的な歌声。

2:25~

hiF#(F#5)。

前上と後上が強いファニーなハイトーン。
曲調と展開を考えると異質に思えるが……“はずし”のテクニックかも。

2:48~

hihiB(B5)。

後上を強めに入れたまま上(前上)に踏み込む。
結果として第5筋群がサポートに回っている。

3:08~

hiF# → hihiC#(C#6)→ hihiD(D6)→ hihiE(E6)

下強めでhiF#を発声している状態から、“さらに”後上と後下を順次強めていく。
前側(男性)要素が綺麗に排除されていますね。

3:36~

前上優位。ベールを押し上げる力強い歌声。

3:54~

真ん中が力んでおり、バランスが崩れているように聴こえます。
直前に強く入れた前上の影響でしょうか。

4:07~

女性的なハイトーンは安定しています。
テノール風の声も出せる「ソプラノ歌手」といった一面があるのかもしれません。
関連記事