発声法分析:マーク・ボールズ(Mark Boals)

ライジング・フォースの元ボーカル、マーク・ボールズ。
オハイオ州出身。身長はイングヴェイ(190cm)よりは低そう。
5歳でピアノを始めたそうです。


ヘヴィメタルの爆音をものともしない大声量。
力強さと輝きに満ちた圧巻のハイトーンボイス。

強いのは前下と前上と後上と後下。
バランスは前下(+前上)⇔後上(+後下)。

0:30~

最初の音がmid2G#(G#4)。

数秒聴いただけで「この人やばい」ってわかると思います。
前側の力が強すぎて、チェストで歌っているようにしか聴こえませんからね。

0:40~

we were

hiB(B4)→ hiA#(A#4)

0:48~

there is no 【meaning to】

hiC#(C#5)→ hiB → hiA#

当たり前のように連発してる地声みたいなハイトーン。

前下がりの基本バランスはやや高めに位置しているのですが、
ここぞの場面で前下深くまで、ピンポイントに踏み込んでいます。

前下入れつつ、さらに前下。
マーク・ボールズ(好調時)の特徴的な部分だと思います。

自分の世界(響きの認識限界)が狭い人には、
mid2G#付近の張力から変化していないように聴こえるかも。

1:00~

You don't re【member】

hiC# → hiB

ちょっと強引な出し方してるけど、
前下⇔後上の拮抗がわかりやすい部分です。

1:10~

You don't reme【m】ber

hiD#(D#5)

全体的な方向としては前下に踏み込みつつ、下と真ん中にも絶妙に力を入れている。
少し危険を伴いますが、この音域のクオリティを上げたいならマスターしておきたい歌い方です。

1:40~

How many 【pie】ces

前上が強めに入りすぎて声に濁点がついてる。
緊張感溢れるヒステリックな歌声もマーク・ボールズの魅力です。



超高音域でも“チェストボイスの型枠”を維持している。
メタルボーカリストとして理想形の一つだと思います。
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