発声法分析:Toshl(龍玄とし)
- CATEGORY歌唱法解説(発声法分析)
X JAPANのボーカリスト、Toshl(龍玄とし)さん。
千葉県館山市のご出身。身長は168cm。
お母さまがピアノ講師をされていたそうです。
火竜のブレスを思わせる高熱量のハスキーボイス。
強いのは前上と後下。
バランスは前上(+前下)⇔後下(+後上)。
0:00~
煽りでhiE(E5)付近がポンポン出てくる。
地声成分強めなので、強烈な個性が感じられます。
おいやろうども
後側優位。
わかってんなおい~
ここから前上優位。
声色がガラッと変わってますね。
はだかのつきあい しようぜおい
前上→前→浅い前下付近までシームレスにつながっています。
発声バランスの都合上、真ん中付近(前側との緩衝領域)に少し力が入っているように聴こえます。
わかりやすく説明すると「ギリギリまで地声で攻めてる」って感じです。
冒頭10秒はToshlさんの特徴がよく表れた部分なので、
ここだけでもしっかりと寄せられる人は、X JAPANの楽曲で苦労することは少ないと思います。
もちろん、バラード曲も含めてです。
0:30~
いぐざー(いくぞー?)
hiF#(F#5)→ hiG#(G#5)。
後上の補助(保護)がしっかり働いているので、
聴感ほどの負担はないと思います。
オイオイオイ、喉痛めるわアイツ。
みたいに思った人は「喉締め」と「強い拮抗」の違いが判別できていないので、
ハードロック系の発声を熱心に練習してると歌唱寿命が短くなるかも。
0:56~
最初の音がmid2G#(G#4)。
hi域後半まで地声側で叫んじゃう人なので当たり前なのですが、
力抜いて軽く流してます、って感じの表情ですね。
身を【さらせ】
しゃらしぇ
前下由来の個性。
1:24~
おまえは
ここだけ真ん中を固め気味。
強調表現だと思います。
1:40~
フェイクアウト?
hiD#(D#5)→ hiE(E5)
前側優位。
WEEKENDっぽい切ない音程感。
1:50~
さ(しゃ)びつ(ちゅ)いた
はーりさ(しゃ)くー
このへんは前上由来。
言葉が化けるところと化けないところ、歌詞の前後関係は、
化け具合が強いか弱いか、プレーンに歌った時との違いは何か。
Toshlさんに限った話ではありませんが、聴くたびに何か新しい発見があるくらいじゃないと、
自分の好きな歌手に“さえ”なかなか寄っていかないものです。
そして、
よく聴く、ためには「よく聴ける能力」が必要です。
それが備わっていない段階から、プロ歌手の発声を「こう」だと決めてかかるのは、
自分の可能性を狭めていることに等しいと早めに気づいて欲しいです。
2:24~
ち のけふるわすのぉ いずで
癖のあるフレージングですが、レガート重視の発声とはいったい何が違うのか。
ちーのけーふーるわすーのーいずでー
ちぃっ! のけ ふぅるぅわすぅ のぉ! いずぅでぇ
多くの人はサビや高音部分ばかりを気にしがちですが、
それよりも早く、“より安全な場所”にヒントが隠されていることもあります。
2:35~
hiC#(C#5)連発。
さ(しゃ)けんでみろ
ここも前上由来。
自分の型を堅持したまま、サビは無難に――。
とべおらぁあああ!
後下に思いっきり引いてhiE連発。
2:47~
何事もなかったかのように基本バランスに戻る。
抜群の安定感。類まれなる高音の才能。
2:57~
ふぉいやぁああ(オーイエー?)
hiF#
拮抗が上方向にズレて真ん中に負荷が集まっています。
普通の人なら一発死の危険性があるので、いくらToshlさんとはいえ、こういうのを繰り返していたら……。
一瞬の輝きを聴衆に捧げる。
煽りやシャウト(ファンサービス)で喉を痛めるのは、
歌手冥利につきると言えるかもしれませんね。
関連記事:「歌唱法解説:ハイトーンシャウト」
関連記事:「ハスキーボイスは作れる」
千葉県館山市のご出身。身長は168cm。
お母さまがピアノ講師をされていたそうです。
火竜のブレスを思わせる高熱量のハスキーボイス。
強いのは前上と後下。
バランスは前上(+前下)⇔後下(+後上)。
0:00~
煽りでhiE(E5)付近がポンポン出てくる。
地声成分強めなので、強烈な個性が感じられます。
おいやろうども
後側優位。
わかってんなおい~
ここから前上優位。
声色がガラッと変わってますね。
はだかのつきあい しようぜおい
前上→前→浅い前下付近までシームレスにつながっています。
発声バランスの都合上、真ん中付近(前側との緩衝領域)に少し力が入っているように聴こえます。
わかりやすく説明すると「ギリギリまで地声で攻めてる」って感じです。
冒頭10秒はToshlさんの特徴がよく表れた部分なので、
ここだけでもしっかりと寄せられる人は、X JAPANの楽曲で苦労することは少ないと思います。
もちろん、バラード曲も含めてです。
0:30~
いぐざー(いくぞー?)
hiF#(F#5)→ hiG#(G#5)。
後上の補助(保護)がしっかり働いているので、
聴感ほどの負担はないと思います。
オイオイオイ、喉痛めるわアイツ。
みたいに思った人は「喉締め」と「強い拮抗」の違いが判別できていないので、
ハードロック系の発声を熱心に練習してると歌唱寿命が短くなるかも。
0:56~
最初の音がmid2G#(G#4)。
hi域後半まで地声側で叫んじゃう人なので当たり前なのですが、
力抜いて軽く流してます、って感じの表情ですね。
身を【さらせ】
しゃらしぇ
前下由来の個性。
1:24~
おまえは
ここだけ真ん中を固め気味。
強調表現だと思います。
1:40~
フェイクアウト?
hiD#(D#5)→ hiE(E5)
前側優位。
WEEKENDっぽい切ない音程感。
1:50~
さ(しゃ)びつ(ちゅ)いた
はーりさ(しゃ)くー
このへんは前上由来。
言葉が化けるところと化けないところ、歌詞の前後関係は、
化け具合が強いか弱いか、プレーンに歌った時との違いは何か。
Toshlさんに限った話ではありませんが、聴くたびに何か新しい発見があるくらいじゃないと、
自分の好きな歌手に“さえ”なかなか寄っていかないものです。
そして、
よく聴く、ためには「よく聴ける能力」が必要です。
それが備わっていない段階から、プロ歌手の発声を「こう」だと決めてかかるのは、
自分の可能性を狭めていることに等しいと早めに気づいて欲しいです。
2:24~
ち のけふるわすのぉ いずで
癖のあるフレージングですが、レガート重視の発声とはいったい何が違うのか。
ちーのけーふーるわすーのーいずでー
ちぃっ! のけ ふぅるぅわすぅ のぉ! いずぅでぇ
多くの人はサビや高音部分ばかりを気にしがちですが、
それよりも早く、“より安全な場所”にヒントが隠されていることもあります。
2:35~
hiC#(C#5)連発。
さ(しゃ)けんでみろ
ここも前上由来。
自分の型を堅持したまま、サビは無難に――。
とべおらぁあああ!
後下に思いっきり引いてhiE連発。
2:47~
何事もなかったかのように基本バランスに戻る。
抜群の安定感。類まれなる高音の才能。
2:57~
ふぉいやぁああ(オーイエー?)
hiF#
拮抗が上方向にズレて真ん中に負荷が集まっています。
普通の人なら一発死の危険性があるので、いくらToshlさんとはいえ、こういうのを繰り返していたら……。
一瞬の輝きを聴衆に捧げる。
煽りやシャウト(ファンサービス)で喉を痛めるのは、
歌手冥利につきると言えるかもしれませんね。
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