発声法分析:遥海

シンガーソングライターの遥海さん。
フィリピンのご出身。身長は150cm台後半(?)。
3歳の時にゴスペルチームに入ったそうです。



ややハスキーで情感豊かな歌声。

強いのは後下。
バランスは前上(+前下)⇔後下(+後上)。

0:15~

低音部は前下強め。

0:30~

ひろいあ【つぅう】めて

前上を強めつつ、後下から後上へ伸展してスムーズに元のバランスへ。
一瞬だけ後上に“配分”して戻ってくる感じかも。

0:38~

蒼穹(そうきゅう)

ほぼ【そうきょう】。
後下由来の変化。

0:48~

な(ね)もなきこえぇえにきずぅ【つぅ】くぅ

ここの「つ」も個性的な響き。
浅めの前上から後下へ綺麗に流れています。

0:52~

段階的に前下が強くなっている。
感情の高まりが見事に表現できています。

全体的に高橋洋子さんっぽい歌い方。
外見よりも大人びた、というか、25歳にしてこの大御所感はすごい。
色んな数値がカンストしてる。ブレスの音だけが幼い感じ。

1:10~

サビは前上が強めに入って比較的ポジション高めで安定。
ハイトーンは後下の深いところから額まで引き伸ばす(吊り上げる)イメージ。

後上は働きは抑制的で、ファルセットの時しか主導権を取ることはない。
このあたりの個性が大御所感に繋がっているのだと思います。

1:55~

目つき(感情)と前下の関係。
怒→哀への変化がわかりやすいですね。

2:01~

あれれ? 感情がどっちつかずな感じかな?

バランスが微妙に前上方向に偏っています。
一番と比べると鼻周辺に固まっているのが聴き取れると思います。

2:55~

hiE(E5)

前上(+前下)⇔後下(+後上)。

実にバランスの良いハイトーン。
音高分過不足なく伸展して、連発しても後上に縮こまったりしない。
かといってドヤ感が出るほど前側は主張しない。

前下と後上の補助力の高さ。これは後下の統制力の賜物だと思います。

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