発声法分析:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)

アイアン・メイデンのボーカリスト、ブルース・ディッキンソン。
出身はイングランドのノッティンガムシャー州。身長は168cm。
航空会社とビール醸造所を経営しているそうです。



強いのは後下と前上。
バランスは前上(+前下)⇔後下(+後上)。

3:00~

太めの中音域(十分高い)。後下(下側)優位。
後下に重点を置いて、フラット気味に音を当てると本人っぽく聴こえるかも。

3:15~

鋭い(細めの)高音域。
前下の補助分(の一部)を前上に振り分けている感じ。
高音(hiA~hiD)を連発するため「適度に喉を上げている」とも言えます。

3:30~

後下優位。
吐き捨てるように(語尾をやや放り投げるように)。

3:45~

RUN

ラーンじゃなくてほぼ「ローン」。
後下の根っ子をしっかり掴んだまま、補助の前下も強く遠くまで入っています。
3:15あたりの高音と比べると下側で頑張っている(太く歌おうとする)意識が感じられます。

4:04~

hiDまで引っ張ると、さすがに響きが拡散している(薄い)印象ですね。

5:25~

このへんとか結構地獄なんですが、後下任せで乗り切っています。
キーは変えない。フェイクで逃げない。強い意志は歌声に宿ります。

6:20~

はー【あーい】

真ん中を締めることによって、後上への伸展(最後の一伸び)が阻害されている。
あるいは後上の動作不良によって、真ん中付近に拮抗位置がずれ込んでいる。

スタジオ版はここでhiGまで跳躍するのですが、再現できているライブ動画が見つかりませんでした。
というか「ここ」を決められないならこの曲を歌う意味ないだろ、と学生時代の誰かさんは思っていたそうです。



後下優位のヘッド系の拮抗状態を後上に引っ張り上げるシャウト。
大まかには良いバランスですが、微妙に“締め気味”ではあるので、
力む順序や加減を間違えると“さもありなん”って感じです。
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