発声法分析:松尾レミ(GLIM SPANKY)

GLIM SPANKYのボーカル・ギター担当、松尾レミさん。
長野県下伊那郡豊丘村のご出身。身長は162cmくらい(?)。
子どもの頃は教会でゴスペルを歌っていたそうです。



強いのは後下。
バランスは前上(+下)⇔後下(+後上)。

0:15~

どぉんかぁん【なぁあ゛あ゛】

浅めの前上から真ん中付近を通って下へ。
比較的鼻の響きが強いけど、優位なのは後下方向。
このブルージーな歪みは、後下に剥がされている「前上側の叫び」という印象です。

ちょうしん【のれぇえ゛え゛】

ここも歪んだ声ですがバランスが変わってます。
前上の関与が抑えめで、どちかといえば後下から後上に抜けている。

さぁいてぇい【なぁあ゛あ゛】

後下やや優位くらいで、前上もきちんと踏ん張ってる。
最初の歪みを心持ち強く拮抗させた感じですが、違いを聴き取るのは難しいと思います。

0:27~

くれぇえ゛え゛え゛

hiA。
野良猫を踏んづけたような強烈な歪み。
ここは後下からほぼ真上に立ち上がるイメージ。

おそらく自然な力みで「第五筋群」が半自動で作動しているっぽいので、
色んなバランスから色んなルートで声を歪ませることができるタイプだと思います。

0:38~

げぇんかぁい【のぉお゛お゛】

浅めの前上から前下経由で後下へ。
後下への引きずり込み方がわかりやすい部分ですね。

1:02~

hiC#連発+hiD。

前上(+下)⇔後下(+後上)。

後上は後下を持ち上げるのではなくて、後上の一部(緩衝地帯)が後下筋群に取り込まれている。
結果的に第五筋群を巻き込むことになるので、音高が上がっても張り上げ感は控えめ。

1:05~

hiC→hiD→hiE。

ここまで上がっても歌詞は明瞭で、音の厚みがほとんど変わらない。
単純な声の強さはジャニス・ジョプリン以上かも。

ぜぇん【ぜんっ】 たん【ねぇっ】

hiC#。
わかりやすく後下でアクセントがついています。
ほんの少しだけ後上に滑らせる(オーバーラン気味)とカッコ良くハマると思います。

1:13~

hiE→hiD。

ここは少し真ん中が力んでいますが、
後下の保険がしっかり効いているので聴感ほど喉へのダメージはなさそうです。
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