発声法分析:鈴木このみ

歌手の鈴木このみさん。
大阪府のご出身。身長は163cm。
幼少期から歌とダンスを学び、ミュージカルなどに出演されていたそうです。



強いのは後下と後上。
バランスは前上⇔後下(+後上)。
あるいは前上⇔後下⇔後上。

0:45~

前上⇔後下の拮抗状態を前上側から後上方向へ持ち上げています。

声の響きが上から後上付近に集中しているので、
聴き様によっては後上から真ん中と前上方向へ伸展しているように感じるかも。

0:55~

きぃ(り)すて

ここの「り」はもう少し前上に踏み込むとしっかり閉じるはず。
個性の範疇ですが、後側(後下+後上)への偏りが原因かと思われます。

0:59~

口から後上方向への激しい吸気。
これが癖になっている人は発声バランスが後上付近に固着しがちです。

1:01~

か【な】わない

N音が弱い。ここは後上由来。
聴き取り難度が高めですが、次の「な」が化けていないのは以下の違い。

か(後上)→な(前上)

わ(後下)→な(前上)

1:04~

なぁんど もぉお

後下と前上が強めに関与しており、
ヘッド系のバランスで綺麗に拮抗しています。

きずつ【うぃー】た

前上から後下。

1:13~

【鼓動】を消して

歌詞が不明瞭。
「こ」が「くっ」っぽく後上に吸い上げられて「D」が足場を失ってる感じ。
D音を後上付近で処理するのは人体の構造上難しいかも。

1:16~

最高音hiF。

後上⇔上+下。
もしくは後上⇔上⇔下。

1:19~

こぉこぉかぁらぁ

吸気の段階から後下が強く稼働しています。
前上⇔後下(+後上)。

のぉ(なぁぅ)りぃこぉえてぇ

りぃ(hiE)は後上に抜くのではなく、
後下は優位なままに、深部だけを上方に伸展するイメージ。

1:27~

(ん)めぇざぁっ

hiD。前上⇔後下⇔後上。

前上が強く入って後側もさらに活性化。
力の関係上(一対二)前上が後傾する場面が多いですが、常に真ん中よりは前に出ています。

拮抗位置だけを見れば喉声ミックス(上⇔下)に近いんですが、
斜め方向への伸展は充分で響きのスケールが違うことを確認できると思います。

1:46~

まぁ(後下)もぉ(後上寄りの後)るぅ(後寄りの後上)よぉおお(後上+後下)

後上付近で刻み過ぎて引き代に余裕がなくなっている(高音が少し詰まっている)ので、
ここのhiD(よぉおお)は真上くらいで処理するのが無難かと思われます。
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