発声法分析:愛内里菜

歌手の愛内里菜さん。
大阪府東大阪市のご出身。身長は158cm。
ファッション雑誌の読者モデルを務めたことがあるそうです。



強いのは前下。
バランスは前下(+前上)⇔後上(+後下)。

0:09~

こ いーわっ

いきなりサビ。オクターブ跳躍でhiC。
前に軽く置くだけの「こ」。
浅めの後下からえぐるように前下方向へ「いーわっ」。

すうぃる(う) hiC

しょっく hiC#

さあーっすっぺんす hiD#→hiA#

前下から後上へ。起声の位置を後方にずらしながら3回引く。
ただ上方向へ伸びるのではなく、前後方向に肥大化していくイメージ。

後下の補助も強くて、最高音(hiD#)まで前下優位のまま。
地声感たっぷりのハイトーンですが、少し詰まっている印象があります。

0:13~

ここから上方へシフト。後下の入り方が抑制的。
hiD#(さあ)も綺麗に抜けていますが、どこか物足りない感じもします(どちらも良い)。

0:18~

つぅよくぅうー 後寄りの後上

つよくぅぅ 後下

重心がガクンと落ちてます。
後下に引いてるのがわかりやすいですね。

0:33~

へいっ

可愛い感じの煽り声。
基本バランスから前下が抜けています。

0:38~

うわたしがぁは
かぁんじていたぁ

前下と後上でバランス良く拮抗。
味付けは多少あるものの歌詞の聴き取りは明瞭です。

0:52~

【なににっ】 こっこぉろおぅ

【いためって】 なぁににぃっ

【きにもっと】ぉめず

スタカート気味に跳ねるところは前上が強めに入ってます。
効果的なアクセントになっていますね。

1:09~

ここのhiD#は前下(下側)で粘りすぎ。
引き代の不足を横(幅)で補おうとしています。

上手く行けばこの通り、強烈なハイトーンが出せるんですが、
これが癖になっちゃうと左右への偏りを招きます。

左右のバランスが偏ると、単純に偏っている方が早く消耗します。
一方を温存できるとも言えますが、間もなく痩せていきます。

1:25~

ここのhiD#は比較的後上も頑張っています。
ちょっと左にずれてるみたいですが、このくらいなら許容範囲だと思います。


左右方向(横方向)の詳細についてはブログでは紹介しませんし、
レッスンでも「使わざるを得ない」場面以外では取り扱いません。

正しく体感しないと、とても危険な“知識”だからです。
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