発声法分析:竹渕慶

シンガーソングライターの竹渕慶さん。
東京都のご出身。身長は155cm。
小学3~6年生までアメリカに住んでいたそうです。



強いのは後上。
バランスは上(+前上)⇔後上(+後下)。

0:23~

さあっ (ぅ)ぃーごっのぉ

きぃー(ひっ)すっわたばぁ

このふれいばぁーがしぃたぁ

後上優位のバランスから、母音を分離しながら浅めの後下へ伸展する。
響きのメインは常に耳の上で、宇多田さんの低音成分をごっそりと削った感じ。

声は細いけど癖は結構強め。
決して前には飛び出さないK-POP系の発声。

0:34~

にがっ【くぅーっ】て(つぇ)

ここを後上に飲み込む人はプロでは珍しいかも。
全然苦くなさそう、むしろ甘そう。

宇多田さんは後下の深部まで引き込んでいます。
苦虫噛み潰したような顔で歌ってるので聴き比べてみてください。

0:45~

音高が上がるにつれて、上方向へ。
歌い出し(あ)から声の輪郭をぼやかす。
吐息をほんの少しだけ閉鎖するイメージ。

0:50~

ここのエッジボイスは上寄りの後上。

1:00~

だ【ろぉーっ】

後側の力関係が入れ替わるほどではないが、比較的後下が強く入っている部分。
ニュアンスとしては「のぉーっ」に近い。

1:07~

サビも後上優位のバランスで安定しています。

You【taught】

ここのフェイクで後下の少し深いところまで(正位置よりは浅い)。

1:34~

っ゛あ゛たらしいうた(つ)ぁ

うた(つ)ぁえる まぁあぁでぇえええ

語頭のエッジも【た(つ)ぁ】も後上由来の特徴です。

1:58~

じ【ぃっ】か【んぅっ】がぁ

微妙に裏返りかけるような表現。
細かい部分まで寄せたい人は後上と下方向に甘引きしてみましょう。

2:03~

うごきら(だ)そう

後側由来の変化。
D子音がR子音に置き換わるとコメディ色が強くなるので注意したいところですね。

2:07~

(ん)なした(つ)ぁのぉお

なしたの? 意味が変わってしまいます。
北海道にも住んでいたことがあるのでしょうか。

うーん……。
尊敬するアーティストの思い入れのある曲なのだとしたら、
もう少し歌詞を大切にして欲しいような気がしないでもないです。
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