発声法分析:元ちとせ

歌手の元ちとせ(はじめ ちとせ)さん。
鹿児島県大島郡瀬戸内町(奄美大島)のご出身。
幼少期から三味線や島唄を習っており、民謡の大会で優秀な成績を収められていたそうです。



強いのは前上と後下。
バランスは前上⇔後下(+後上)。

0:37~

あぁっか(が)くぅん

さぁびたぁ(とぉ)-ん

つぅき(ぎ)のぉ

よぉるぅにぃひぃいん

っちいさのほぉおーん

ふぅねおほほぉーん

ふぅかべぇへあ

っんましょぉ(ほ)う

やや後下優位。前上の位置は鼻から鼻下。
民謡風(?)に崩して歌っているだけで、
発声法としては特に目新しいものではないと思います。

民謡風に変化させるときに意識するのは後下か前上。しっくりくる方でオッケー。
でも元さんの変化はわりと不規則なので、完コピするのはちょっと面倒くさいかも……。
お手軽に民謡風にしたい人は、子音から母音に離れる瞬間に適宜「ハ行」を挟んでみてください。

あーかくぅ

あはぁかくふぅ

大体こんな感じ。

1:06~

う(ふ)ぅす【いぃいい(ぇえええ)】

ここは後上が強め。

とぅめいなはぁああん(のほぉおおん)

かぅぜわ(は)ぁ

っふたぁりうぉほぉー【ぉん】

ここの語尾はクイっと後上。

っとぉっくぅふぉーん

とぉくぅ【にぃひひぃーん】

前上強め。馬のいななきっぽい。

んなぁがしぃ(ぇ)

っん【ましたぁー】

ここは真ん中が強めに入ってる。
喉声に近いけど比較的素直に出している印象。

1:35~

後下優位のバランスにシフト。
響きも深めになっています。

2:02~

ほぉしも(ほ)ぉーん

ないひぃいいん

さ(そ)ぁまよぉふぅううん

前上(+下)⇔後下(+後上)。

音高(hiC#)に伴い拮抗も強くなっていますが、
曲調に比べるとちょっと根明な雰囲気を感じます。
細川たかしさんのモノマネしてる人みたいな。

喉の力みがダイレクトに下方向に出ているので、
調子が悪いときに真ん中締めちゃいそうな気配があります。

2:14~

うたぁああん(とぉおおん)

hiF。
上(+後上)⇔後下(+下)。

2:20~

おっ。
このアウトフレーズはカッコいい、けど……。
ミスかアレンジかわかりにくい。

全体的に発声の切り替えがぎこちなく、メリスマの音程感が弱い。
民謡歌手にしては安定感が低いような気がします。
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