なぜ“裏声”ではダメなのか

地声の振動と裏声(ファルセット)の振動の中間が「ミックスボイスの振動」です。
声帯の解剖図等は各自で検索してください。

裏声は声帯粘膜だけが振動した声です。
地声とミックスボイスは内筋(内側甲状披裂筋)と声帯粘膜が振動した声です。
地声とミックスボイスの違いは、単純に言うと「喉が開けているかどうか」です。
地声や話し声、喉声は基本的に喉を締めて出しています。
ほとんどの人は無自覚だと思うので「喉を開ける」のに苦労するのです。
そこで推奨されるのが「アクビが出そうな喉」の感覚ってわけです。
ミックスボイスの振動が地声よりも弱くなるのは、喉を開いた分だけ声帯が伸展するからだと思います。
声帯が伸展すると声門閉鎖が緩んで、高音になるほど裏声に近づきます。
近づきますが裏声にはなりません。声門閉鎖がある程度キープできている限りは。

そんなわけで裏声とミックスボイスでは声の成分、肝心の振動部分が違うのです。
声の出し方(声帯の引き方)自体もかなり異なりますし、裏声(ファルセット)だけの練習はあまり意味がないと思ってください。
小麦粉だけではケーキは作れません。ケーキ屋さんは開店できません。
延々と裏声だけをこねくり回してもミックスボイスにはならないのです。
アクビ喉のまま地声で歌い続けた方がよっぽどミックスボイスに近づくと思います。
裏声感覚で練習する場合は、わずかでも地声成分、声門閉鎖を入れろってことです。
なにしろミックスボイスなのですから。地声と裏声を混ぜなきゃ始まりません。
ただの裏声では独特の振動も独特の響きも出ないはずです。
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